2018年09月17日

日本教育心理学会60回総会で発表しました[レポート]

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2018年9月15日、慶應義塾大学日吉キャンパスにおいて、ポスター発表を行いました。演題は「こどもの自転車運転技能習得に対する非接触指導の効果―主に小学校低学年までを対象とした自転車初乗り教室における集団学習―」。これは、ある団体が南関東各地で行なっている自転車教室に参加された幼児、学童の保護者の方から頂いたアンケートを元に、集団学習の効果とその理論的裏付けを研究したものです。沢山の参加者の方にご覧いただき、いくつか質問も受けました。また、学術的な面だけでなく、これからご子息にどのように自転車を教えようか、ご自身が自転車に乗れるにはどうしたら良いかなどの観点でポスターをご覧になった方もおられました。


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発表責任時間以外は、他の演者の方々の発表を聴講しました。シンポジウムは2つ聴講し、「ゲーミフィケーション」と「コーチング」について学びました。ゲーミフィケーションとは、ゲームの要素を入れ、参加者に参画を促すだけでなく、自身で考えてもらう効果ももたらす最近流行の講義の仕組みです。大学生の最初のゼミでの自己紹介においても、このゲーミフィケーションが使えるということで、非常に興味深かったです。またコーチングにおいては、幼児期から大学向けまで、それぞれのステージにおける実務家(教師など)の方の発表を聞き、学生に対するコーチング理論について聞くことが出来ました。改めて認識したのは、コーチングは「コーチ」と「クライアント」の1対1の関係を想定しているということでした。ビジネスサイドにおいては、近年、コーチングという言葉そのものがよく管理職を中心に使われるようになりました。しかしながら、本当に正しい使い方がされているのかが非常に疑問です。建前上は、人財教育を謳うところも多いですが、本質は業績向上や売り上げアップが最大目的化しているため、いわゆる「コーチングもどき」が広がっており、その結果、組織をむしろ破壊している例も少なくないのではないでしょうか。ビジネスの経営者やシニアクラスは、時々アカデミアサイドの知見を素直に学習することが肝要であると感じました。

posted by 社長 at 21:16| Comment(0) | 教育支援

2018年07月19日

人に説明する事が、理解度のセルフチェックになる

ある事柄について学習するためには、自身の理解度を測る事が極めて重要です。資格試験などは模擬試験や練習問題などが既に存在しており、それらに取り組む事で、点数により定量化できます。しかし、アメリカンフットボールのルールのような、教養のような知識で世の中にチェックリストがあまり存在しない場合、どうすれば良いのでしょうか。
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最も簡単ですが確実な方法は、人に説明する事です。それも、その領域の知識に明るくない人に対して説明します。教育の世界ではこのことをアウトプットと言います。もし、アウトプットして相手が納得できないような表情を浮かべたり、自分自身の話が幾度と詰まったりする場合は、その事柄についての理解が浅いと考えるべきです。アウトプットすることで自分の理解度が相手にバレてしまうということで抵抗がある方もいますが、それは次のアウトプット時に修正を加えれば良いだけであり、誤った知識をそのまま持ちつづける事に比べれば全く無意味な事です。企業教育においても、教育担当者はアウトプットの機会を設ける事が重要です。
posted by 社長 at 20:45| Comment(0) | 教育支援

教育担当者の落とし穴ー形式的評価のない方法論の利用は、磁石を持たずに航海するのと等しい

インストラクショナルデザイン(ID)は鈴木(2004)によると、「研修の効果と効率と魅力を高めるためのシステム的なアプローチに関する方法論であり、研修が受講者と所属組織のニーズを満たすことと目指したものである。」とされています。某大手飲料メーカーがID部門をきちんと作るくらいに、教育方法論としては米国ではかなり認知されています。一方で、我が国でも10年ほど前から比較的拡がりを見せるようになり、トレーニング講座やセミナー等も増えてきました。そのような講座を教育担当者が受講することは大変有意義なことです。多くの受講者は実務でもIDを活用していこうと考えます。この先に落とし穴があります。実際に使い始めたIDは正しく使えているかを検証出来ていないことがあるのです。 
研修部門が複数の人員で構成されている場合、教材やテストを相互評価することができますが、一つ問題があります。それは構成員はお互いの情報をある程度知っているため、客観的評価の軸がやや主観的評価に偏ってくることがあり、見落としが発生する危険性が高まります。この問題をクリアするために有用なのは、自部門以外の評価を加えることです。実際にその教材を使うであろう人でも良いですし、外部の人でも良いでしょう。これを形式的評価と言い、Plan-Do-SeeのSee(PDCAならC)にあたる部分です。自分たちが出来ている、間違っていないと思っていることでも、第三者は気づいてくれます。その目線を遮ってしまうと、教育担当者自身の成長が止まり、結果的に悪い教育設計を繰り返すことになってしまうでしょう。
posted by 社長 at 20:11| Comment(0) | 教育支援